令和4(2022)年

R4.9.10 仲秋の月
西の空低く輝く仲秋の月は大きくまん丸きこと
先祖らが幾千年と愛で来たる仲秋の月瞼に収めん


R4.9.7 同期生の葬儀参列
山崎君自慢の車でスイスイと佐世保へ走る秋晴れの下
身罷りし友の遺影はにこやかで海で過ごせし時と変わらず
参加者は思いのほかに少なくも懐かしき顔久々見ゆる


R4.8.27 土曜倫理塾の終了
マンネリを打破せんものと土曜塾始めてすでに3年過ぎたり
普及への思いをこめて始めしも土曜倫塾今日が最後か


R4.8.11 夜半の目覚め
開け放つ窓より冷気入り来て目覚める床に月光射したり
月光の下に佇む街並みの先に広がる海は光りぬ

 

R4.8.5 コオロギ
ふと見ればエスカレーターの足下にコオロギおりて共に昇りぬ
上階に着けどエスカレーターを出られずコオロギ転ぶは哀れ


R4.7.28 涼を求めて
夕方になれど暑さおさまらず涼を求めて山田の滝へ
帰る子と挨拶交わし谷登る水音聞こええ汗も引きたり
体操もせぬまま滝壺飛び込めば冷たき水に暑さ忘るる

 

R4.6.25 落雷
遠雷と油断しおれば突然にドカンと轟音辺り真っ暗
落雷の被害や如何にと家中を調べ回りぬ電気素人
落雷で壊れしアンテナ直さんと屋根に登りぬ妻説き伏せて

令和4(2022)年R4.6.6 殉職隊員を偲ぶ
年一度遺影掲げて手を合わすかつての部下らの無念思いて
6月は逝きし人らに心寄す月となりたり早27年
非業なる事故で逝きたる8名の心を胸に日々を勤しむ

R4.5.7 鯉のぼり
対岸に伸びるロープに吊るされた数多の鯉が川面に揺らぐ
川岸を埋めし桜は新緑に変わりて鯉の彩り映える
名前旗はためく横に鯉のぼり親の願いを背負いて泳ぐ

R4.4.4 小城公園の桜
今年また桜愛でうる幸せに浸りて小城の公園巡る
花の散る小径を歩む犬連れて汝も愛でるやこの爛漫を
公園でこれでは少し恥ずかしと車中で妻とカッ麺食む
幹周り測ればなんと5メートル楠の大木公園賑わす
満開の桜を映す池面には散りし花弁も共に揺らげり

R4.3.26 孫娘との再会
久々に会い見る孫は成長し爺婆の目には眩しきばかり
得意げに「英検準1受かったよ」さすがわが孫我を超え行く

 

R4.3.9 ロシアのウクライナ侵略
次々と破壊されゆくウクライナテレビ画像に時代疑う
今の世にこんなことなどあるものかそう思いつつテレビに見入る
殺戮と破壊乗り越えポーランドに入りたる人々これからどこへ
国守る気概忘れし日本人ウクライナ見て何を学ぶや

R4.3.1
ひと月の休講終えて見る生徒わずかの間にも大きくなりぬ

R4.2.16
コロナ禍で休講続く教室で子らを思いつ教材作る

R4/2/15
森切られポツンと残りし友の家今はもう無くさら地広がる
亡き友の家も消え失せ何もなし広がるさら地眺めたたずむ

R4/1/20
中国の子等たちばちにさせられて鼓に打たるる夢の不思議さ


令和4年元旦
初夢
問題を持つ子の教育について学校と連携し、いろいろお世話になったのでお礼のハガキを教頭さんに出そうと思い、普通のハガキにすべきか年賀状にすべきかと考えているうちに目が覚めた。時計を見ると3時半だ。今年も毎朝この時間が目覚めの時となりそうだ。

 問題を持つ子の教育学校と連携せしが初夢なりぬ

一般的には正月2日の夢が初夢と呼ばれるが、今朝の夢は正真正銘の元朝に見た夢なので、私としてはこれを初夢と呼びたい。それにしても子供の教育が初夢というのは幸先が良い。いよいよ80歳を迎える今年はご恩返し本番の幕開けだ。一日も無駄にせず地域教育に寄与しようと決意し、神棚にお屠蘇とお茶をあげ拝礼した。


初詣⛩
昨夜妻と約束した通り5時に妻を起こす。紅白歌合戦を見て就寝が遅かったせいか、妻はかなり眠そうであるが、何とか起きてくれる。  6時過ぎにに家を出て氏神様たる富松神社へ向かう。外はまだ真っ暗である。それでも駐車場には5~6台の車が止まっていて、昨年よりは多い感じ。前の家族に続き、正門への道を回る。この家族は10代から20代の子供3人を連れた親子であるが、道の左側に一列に並んで進む。鳥居では全員が一人ずつ一礼をし、手水での作法も立派である。拝礼後は社務所でお札やおみくじを買ったが、その折もとてもマナーが立派で、我々老夫婦は関心するばかりである。また、自分たちの無作法を大いに恥じた次第である。
 おみくじの結果は妻が中吉、私は小吉。妻は「これくらいが丁度よい」と喜んでいる。


 7時近くになって少し明るくなり、日の出時間を気にしつつ、二社目である萱瀬の氷川神社に向かう。境内に入ると例年通り松明が赤々と燃えている。「少しあたって行こうか」と妻は言ったが、日の出時間が気になったので、拝礼後はすぐに初日の出を拝もうと決めていた琴平スカイパークに向かう。
 ハンググライダーで飛んでいた時分はよくここへ来たが、琴平スカイパークへの登山路を上るのは久しぶりである。頂上近くまで来ると前の車が止まっていて前進できない。よく見ると、その前にも何台かの車がいて、頂上にある駐車場が開いていない模様。仕方なく回りくねった道を用心しながらバックし、登山路入口付近まで来てやっと向きを変えられた。


 頂上から初日の出を拝めないのは残念であったが、琴平岳中腹の工場群脇の道路まで来ると、東の空の赤みが増してきたので、ここで車を止め、初日の出を迎えることとした。同じ目的の人たちも何人かいて、みなカメラを手にしている。東の空はますます明かりを増し、大きな日輪の中心に真っ赤な点が現れ、少しづつ大きくなっていく。夫婦で初日の出に柏手に打った後、アルカデアの駐車場に向かい、朝日に映える大村市を見下ろす。


 時間も遅くなったので、三社目は大村インター近くの熊野神社と決めて駐車場に進む。駐車場では我々を含め2台だけだったが、境内に入ってみると、予想以上の参拝者がいた。おそらく歩いて上がってきた近くの人たちだろう。それにしても、神社境内の清掃は行き届いていて実に清々しい。展望所からの眺めも最高で、こんな神社が近くにあることに感謝しつつ拝礼し、今年の三社参りを終わった。

 

初飛行
 中国の台湾侵攻が我が国の安全保障にとっても大問題となる年であるので、そのようなことの無いことを祈って、今年の初飛行は台湾からわずか111キロに位置する、我が国最西端の与那国島から、周辺のパトロール兼ねて飛行することとした。