令和5(2023)年

令和5年12月22日(金) 教室のお楽しみ会
半時間常より早く来て子らは早く遊ぼと我の手を引く
カメジイも一緒にやろうとせがまれてドッジボールに息を切らしぬ

令和5年11月23日(木)
老犬の怪我
暗がりで老犬側溝気づかずかドタンと落ちて悲鳴をあげぬ
腰痛め食欲もなく老犬はどこ構わずに尿垂れ流す
人間のオシメを犬に使わむと穴あけ尻尾を通して縛る
九州同期会
2時間をかけても福岡遠からず同期に会える楽しみ思えば
老人の常とは言えど宴会でビールひっくり返すは悔し
5年後は生きているかもしれぬとて早めの会合衆議一決

令和5年11月11日(土) 月の書き初め
明日こそはと思いつつも気が緩み月の書き初め今日になりぬ

令和5年11月10日(金) 遅刻
役もなくゆっくりでいいと気が緩み短歌の会に5分も遅刻

令和5年10月27日(金) 柿の病気
色付きし柿の実いずれも黒点を持ちて時経ずポタポタ落ちる
柿ノ木は炭疽病に侵されてたわわなる実ひとつも育たず
人なれば癌にも当たる炭疽病罹りし柿の木見るも哀れに

令和5年10月11日(水) インターネット不調
突然にインターネット繋がらず何もできずにPC眺む
情報の全てをネットに頼りきる現代社会の脆さ知らさる
ネット切れ困り果てたる我を見て福岡の友飛んで来たりぬ

令和5年9月28日(木) パイロット人生
退職の挨拶に来て後輩は一万時間無事飛び終えりと
我も又かつては空を飛びたるも3000時間じゃ満足いかず
退職後諦めきれずにシムにより毎日飛ぶ我ヒコーキバカなり

令和5年9月24日(日)
見たこともなき程大きな芋虫の緑の体ソーセージほど

令和5年9月21日(木)妻の誕生日
八十路まで2年を残す誕生日妻の好物刺身で祝う

令和5年9月20日(水) 老夫婦
「よく見なきゃ!」妻に言われて「見てるよ!」と強がり言いてブレーキを踏む
年を取り間違い多き毎日を妻の助けで何とか過ごす
「あるじゃない!」とスマホを示せば妻笑い物陰なりて「分からなかった」と
夫婦してしくじりばかりの日々なれど共に散歩できるは幸せ

令和5年9月18日(月)新入生
新入りの高校生に夢問えば「医学部志望」と目を輝かす

令和5年9月16日(土)
昼間には残暑あれども朝夕は涼しくなりぬ長月半ば

令和5年9月10日(日)
書斎より町を見晴らしつくづくと25年の過ぎし日思う

令和5年8月30日(水)
オレンジの色を帯びたる低き月湖面に映る街の灯ととも

令和5年8月28日(月)
オンライン授業も回を重ね来て質疑応答無駄なく進む

令和5年8月27日(日) 朝寝
耳元の電話が鳴りて答えれば「もう朝ですよ」と妻の声

令和5年8月25日(金)
他教科も学びたいとて中3の3人娘総合塾へ
将来も幸多かれと願い込め退塾の子に色紙したたむ

令和5年8月17日(木)夏休み後の教室再開
お互いに若さ褒め合うシニアたち一人はこれから世界一周
次々と「ハロー、カメジイ!」日焼けした元気な顔が教室に満つ
久々の教室なれば復習とゲーム通して心身慣らす

令和5年8月16日(水) 高齢者講習
老化への進み具合を気にしつつ高齢者講習これで2回目
前回の検査に比べそれ程の老化はなくてひとまず安心
「目が良い」と検査官に言われしは白内障の手術のお陰

令和5年8月11日(金) 夏休み
何もない1週間の夏休み如何に過ごすか寝て考える
計画をto doリストに書き留めぬ無駄に毎日過ごさぬように
電動の草刈り器毎日大活躍電池の持ちが問題なれど

令和5年8月10日(木) 台風6号
大幅に進路を変えて台風はやがて長崎目指して迫る
五島超え台風遥かに離れしも雨足依然止まることなし
心配に反して被害少なくも木々の葉散りぬ庭や道路に

令和5年8月8日(火) 小城行き
重そうなバッグ抱えて〇〇さん小城駅に立ち我を待ちおり
送迎の合間の時間を最大に活かして勉強〇〇さん

令和5年8月4日(金) 妻の送迎
雲ひとつなき青空に8月の太陽昇り早33度
妻送り迎えまでのひと時を過ごす日陰の有難きかな
妻を待つ2時間余を車中にて新世読みて有意に過ごす

令和5年8月3日(木) 葉月の満
日中は夏の陽射しに焦がされし大地を満月優しく照らす
葉月の夜満月冴えて来る秋を思わすがごと輝き渡る

令和5年8月1日(火)カナダからの電話
電話受け「どなたですか」と問いたればカナダに住める亡き友の妻
若きとき二人で移住のカナダにて友亡きあとの妻如何にせん

令和5年7月31日(月) AHさんのコロナ克服
スカイプで明るく語る〇〇さん家族全員コロナ乗り越え
時に出る咳に会話も邪魔されてスカイプ授業早目に終わる

令和5年7月31日(月) ASさん来訪
電話では娘さんかと思いきや女丈夫が玄関に立つ
三十路過ぎ二児の母たる生徒さん将来夢見て英語学ぶと

令和5年7月21日(金) 受診
気怠さに熱を計れば微熱ありコロナ検診不安で出来ず
意を決し主治医訪ねて検査受く「陰性ですよ」にホッと一息
陰性と分かれど医師の対応は防護服にて警戒厳重

令和5年7月17日(月)咳出始む
油断してマスクもかけず塾の子と遊びし結果か咳の出始む
学校の感染状況聞く度にコロナの影の忍び寄り来る

令和5年7月15日(土) 寝不足
愛犬も寝苦しきかあちこちと動き回りて我も眠れず
一晩中うつらうつらで時がたち 寝た気もせぬまま朝を迎えぬ
授業中睡魔来たりてそっと立つ 生徒にそれと気付かれぬよう

令和5年7月13日(木) 子らの落書き
勉強は忘れ落書に精を出す子らの教科書漫画本へと
帰宅後は学んだ箇所を親に見せサインもらえの指示は効きたり
いつもより学びに集中できたことほめれば子らも共に喜ぶ

令和5年7月11日(火) けん玉
塾の子にけん玉見せんとユーチューブ密かに見ては要領学ぶ
頭では分かれどけん玉宙を舞い大皿 さえも当たらず落ちる

令和5年7月9日(日)学ぶ母親
中高の子を持つ母は自らも学びたいとて塾に入りたり
一言も漏らすまいとの熱意から母はノートに書くことしきり
子の成長目を細めつつ語る母汝の姿ぞ子に映りたり

令和5年7月6日(木) 塾の公開
熱心な若き教師に頼まれて塾の見学しぶしぶ認む
同業者の見守る中の授業では学級参観受けるが如し
見学の終りし後は次々と質問されて熱意に敬服

令和5年7月5日(水) リサイクルショップ
買取の価格評価を待つ間中古店内あまねく歩く
数々のジャンクの中に電子辞書我が 目を引きぬ500円にて
ダメ元で求めし辞書は完璧で掘り出し物とは正にこのこと

令和5年7月3日(月) 線状降水帯
鹿島へのトンネル抜けると雨脚のさらに強まり滝の如くに
前方も定かに見えず雨滴のみフロントガラスを上へと流る
このままじゃ帰れなくなる恐れあり小城行き諦らむ勇気を出して

令和5年6月29日(木) 友来たる
バス停の階段降りて遠来の友は来たりぬ梅雨空の下
初めてのシムフライトに手こずるも「楽しかった」と友はにこやか
初めての体験なれど友すでにシムにはまりてセットを探す

令和5年6月27日(火) 川岸の散歩
夏草を踏み分け川岸散歩する蛇踏まぬよう足下見つめ
川岸の大岩の上大の字に仰ぐ耳元水音優し
大木の枝間を通し陽光のかすかに至る梅雨晴れの下

令和5年5月16日(火) 中年男性の入塾
中年の男入塾希望してはるばる来たるは福岡からと
50代目前にして我が塾に来たる男は何を目指すや
人生の半ばを過ぎて新たなる学びに挑む男に脱帽

令和5年5月11日(木) 白内障手術
手術室に待てる医師ほか看護師に「お願いします」と心を込める
言われるがままに眼を開け微動せず医師の神業信じて任す
緊張の果てに一言「終わりました」医師の言葉に安堵の思い

令和5年4月28日(土) 義太夫会館
春雨に新緑映える森の中義太夫会館我らを待ちぬ
久々に訪ね来したる会館は床板光りて往時と変わらず

令和5年4月7日(金)結婚記念日
妻ととも金婚式から5年目の記念日祝う割引き寿司で
十分な金は無けれど健やかに迎える今日の有難きかな

令和5年3月31日(金) 断捨離
80を過ぎて断捨離取り組めり残りの年に思い馳せつつ
数年間しまったままの書簡類そのま処分両目をつぶり
持ち物を捨てたる後は何となく身軽さ覚ゆ淋しさあるも

令和5年3月6日(月) 孫に脱帽
「えっホント」高二の孫が英検の1級受かり我も脱帽
10年間英検各級制覇してついに1級孫はやったり
英語塾講師の我も苦労して取りたる1級孫スンナリと

令和5年2月7日(火)
日没の直前に晴れ対岸に真っ赤な太陽粛々と落つ

令和5年2月4日(土) PCR陽性
コロナでは絶対ないと思えども検査キットは陽性示す
取り急ぎ各部に電話し生徒には一斉メールで休講伝える

令和5年1月31日 (火) 風邪をひく
3回の授業を終えて久々に怠さ覚えて直ぐに寝床へ
コロナ禍を無事に過ごせど今になり咳の酷くて漢方効かず

令和5年1月25日(水)大雪
強風に舞い散る雪を窓越しに眺めコタツでぬくぬく過ごす
普段なら車賑わう道並も雪に覆われ物音もなし
ウンチにと庭に出されし愛犬は用足し済ますや雪駆け回る

令和5年1月21~22日(土・日) 帰省
兄訪ね近況語ればお互いに驚く事のなんと多きか
久々に故郷歩きひしひしと浦島太郎の気分を味う
故郷の温泉浸りくつろぎぬ広き湯船を独り占めして

令和5年元旦
いつも通り3時半起床、4時半頃我が家を出て初詣へ。向かう神社は我が家をほぼ正3角形で取り囲む富松神社、昊天宮及び氷川神社だ。

富松神社
 毎年参っているが、今年は各所の照明がこれまでより明るく感じられた。早朝のためか参拝者はまだ少ない。古いお札を返した後、夫婦で拝礼。神殿を前に自撮り写真を撮った後おみくじを引く。結果は夫婦とも「大吉」で幸先良い。ちなみに私への神の教えは次のとおり。

  名も知らぬ路辺の草もほどほどに、己がつとめと花は咲きけり
 十人十色、人にはそれぞれ神様から与えられた天分がある。人を見下したり妬んだ
 する事は、自分の心を干上がらせ大切な心根を枯れさせてしまう愚かな事である。
 神様の御心に叶うよう、己の職務を日々真面目に努めて、腕を磨き心を耕し、大地
 に逞しく根を張れば、必ずや倖せの花咲く時が訪れる。

 80歳になり、これからの余生を如何に生きるかを考えている自分には正にぴったりの教えである。

 


昊天宮
 数年前元旦の早朝に参った際には、なぜか照明も少なく、神殿前には鍵がかかって入れないようになっていたので、その後しばらく初詣は控えていたが、今回久しぶりに来てみると、早朝5にも関わらず、あちこち明るく照明があり、参拝者用のパンフレットや飴なども準備されており驚いた。前回参拝時の状況はいったい何だったんだろうと妻と語り合う。こうしてみると、さすがにこの神社の格式の高さが感じられた。




氷川神社
 この神社を初めて訪れた時、萱瀬という小さな集落に、これだけ立派な神社があることに驚いたものだが、それは地域の人々の信仰心の篤さを示すものであろうと感心もした。以来毎年参っているが、今年も昨年同様境内にはかがり火が焚かれており、それを見るだけで心が暖かくなる。
 参拝後、火の番をされていた町内会の方のお話によると、かつては当地でもかなりの人口があったが、過疎化が進み現在は2000人程度とのこと。かがり火は昨夜から焚いているが、その準備には半年以上前から薪を準備するとのこと。伝統の継承は大変であるが、なんとか続けて頂きたいものである。